花実&ジロー

ジローくんの脳幹出血発症から歩けるようになるまでのレポートと介護やリハビリに役立ったグッツなどもご紹介いたします!

脳幹出血【第3話】▶︎ カニューレの問題

今回は気管切開に関わるちょっと専門的なお堅いお話になります。

 

ジローくんが脳幹出血で倒れてから

とても気になったのは時間の経過です。

倒れて2ヶ月以内に急性期病院から回復病院に移動しなければならない事。

脳疾患には治る時期のようなものがあって

倒れて2週間以内に脳の腫れが落ち着き

その後3ヶ月〜6ヶ月でどこまで回復できるかが鍵になりますという説明を受けます。

 

気管切開をして挿入したカニューレが抜ける時期は

自発呼吸ができるようになって、痰がおちつき、嚥下機能が回復し

自分で咳をして痰が出せるようになる事が条件とか。

そのための検査もいくつかクリアせねばなりません。

 

カニューレと呼ばれる喉に入れる管は種類がいろいろあり

メーカーも国産のものや海外のものなどいろいろです。

MERA http://www.mera.co.jp/index.html

KOKEN  http://www.kokenmpc.co.jp

 

代表的なものでMERAとKOKENがありますが人によって

製品の管のカーブがあわないとかいろいろあるようです。

 

ジローくんがカニューレ装着後に実際に起こった問題をあげてみましょう。

 

まず急性期病院で気管切開の手術後、

MERAソフィットの二重管、カフス付カニューレを装着し

4週目にMERAスピーチバルブを使用しました。

http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/md/PDF/380082/380082_224ADBZX00101000_B_01_03.pdf

スピーチバルブを装着してあ〜あ〜と発音してみたところ

声がでたーーーー!!よかったぁぁと一安心。

ところがその2週間後、カニューレを入れている喉の皮膚に

肉芽(にくげ)と呼ばれるおおきな肉の塊ができて痛みが発生したのです。

肉芽はカニューレを挿入するために喉に切り込みを入れているので

切り口をふさぎたいという皮膚の運動によってできるものらしいです。

 

その後、日ごとに肉芽のできた喉の痛みがひどくなり

耳鼻咽喉科の先生から

MERAよりも若干、管挿入部の部品が柔らかく

日本のメーカーで日本人の喉にあわせた形状だという情報をいただき

主治医の先生がKOKEN製のカニューレに交換しくださいました。

(このアドバイスをしてくださった耳鼻咽喉科の先生は

 花実の中学校の同級生のA君なのであります。A君、感謝です!)

 

挿入後のジローくんの感想は

喉に入れた時の違和感が少ない。。とのことで

MERA製よりもジローくんには合っていたのかも。

 

と、ところがががががっ〜〜〜

KOKEN製にしたら声がでない!

口はぱくぱくしているものの音がでてないよ!ジロー君。

なぜだ???と言語療法士の先生と共に謎解きをすること数日間 、、、

MERA製のスピーチバルブの空気を排出する弁の部分は柔らかく柔軟性があるため

呼吸がしやすいのに対し

KOKEN製の弁は硬くパタパタと開いたり閉まったりして呼吸がしにくいのです。

http://www.kokenmpc.co.jp/products/medical_plastics/tracheal_tube/speech_cannula/index.html

 

こんなことってあるのね〜〜と

病院関係者の方たちも初めての経験だっとおっしゃっていました。

結果、また元のMERA製に戻す事に><

肉芽が心配><

 

そんなことを繰り返しながら

200日後、カニューレを抜く事になります。

カニューレを抜くための検査の基準数字になかなか届かないものの

ジローくんをわたしが日々見守り続けていたところ

ごぼごぼ出ていた痰も収まり、吸引回数も減って

咳も自発的にできるようになり、

これはもう抜いても大丈夫だろう!という思いに至り

主治医の先生に

「抜いてください!すっきり抜いちゃって!なにかあったら私が責任取りますっ」

みたいな、お医者様を困らせる発言をっっ......w

 

最終的には24時間カニューレの穴を塞ぐキャップをつけて

呼吸に異常が無いか、痰が自分で出せるかのテストをし

合格点がでたので

主治医の先生がご判断くださりやっとカニューレが抜けました。

どんなふうに抜くのかとおもいきや 、、抜くのってたったの2秒なんですよねっw

カニューレをえいって引っこ抜いてハイ終了!みたいなw

どきどきして見ていたのにちょっと唖然。

抜いた後は穴が自然にふさがるまで放置なんですって。。

げげげげげ〜まじですか??と思いつつビクビクしたものの

1週間で穴はほぼ塞がりました。

 

喉からの酸素を入れる管、尿の管、鼻からの経管栄養の管と管だらけだった体から

最後に抜けたのはこのカニューレでした。

 

脳幹出血発症200日目でカニューレが抜けたジローくん。

彼の本格的な筋トレを含めた歩行訓練はここから始まるのです!

あれよあれよという間に200日も経過しちゃって......。

一般的に言われてる回復期が過ぎてるじゃんか〜〜〜〜! (汗

ご飯食べられなかったせいで30キロも減量、しかも筋肉が無くなってる?!

でもここは慌てずにご本人の身体能力を信じて前向きに進むしかないのであります。

 

 👇花実のコレいいね商品👇

長時間介護におすすめの椅子です。長時間病院にいると腰が痛くなったり疲労がたまったり介護人も大変です。時には疲労でちょっと仮眠したいなんて事もあるのです。そんなとき便利なのが足が伸ばせるキャンプチェア。これなら場所も取らず帰る時には折りたためるので邪魔になりません。足を伸ばせるタイプのチェアは数多くありますが幅を広くとるものが多いので病院でご使用の場合はコールマンのこのタイプ1択です。介護する方もご自分をいたわってくださいね。

コールマン チェア イージーリフトチェア グリーン 2000010501

コールマン チェア イージーリフトチェア グリーン 2000010501

 

【花実&ジローの紹介 脳幹出血▶︎第1話】

https://873873.hateblo.jp/entry/2019/04/08/100213

 

★脳幹出血のご家族がいてお悩みの方がいらっしゃったら

 uedahanami@gmail.com  までご連絡くださいね。

 経験した範囲のアドバイスはできるかもです。★