花実&ジロー

ジローくんの脳幹出血発症から歩けるようになるまでのレポートと介護やリハビリに役立ったグッツなどもご紹介いたします!

脳幹出血【第43話】▶︎ イベント会場の障害者対応 (1)

ヘアーカットをしてくれた美容師のITOくんが

入院中にジローくんが鑑賞して感動したドラマの主題歌の

小田和正さん、2018年コンサートツアーのチケットを取ってくれました。

 

私はこれはなんとしてもジローくんを連れて行くしかないっと思い

 '' コンサートにジローくんを連れて行くぞ作戦 '' を決行しました。

 

これぞ最強のリハビリ!

 

ITOくんの協力を得て

ジローくんを車椅子に乗せてコンサート会場に連れて行く事に成功。

会場はさいたまスーパーアリーナ

 

一般チケットを車椅子席に変更しようとコンサートの窓口に行くと...

窓口のお兄さんが私達のチケットを見て

「このチケット、アリーナの最前列から6番目の席ですが

 変更しちゃっていいですか?」と言ってきた。

 

うへ〜〜! アリーナの前から6番目?!

これはジローくんと一緒にアリーナで鑑賞するしか無いでしょ〜。

 

ジローくんは不安そうでしたが

私はチケットを車椅子席に変更せず

ド根性でジローくんをアリーナ席まで連れて行き

無事アリーナ席でコンサートを鑑賞しました。

 

いあ〜...70歳の小田和正さん

パワー溢れていて見習うべき所満載。

ジローくんも私も元気をいっぱいいただきました。

素敵な歌をありがとうございました。

 

コンサート終了後

私は会場の出口が分からず

車椅子を押しながらうろうろしていると

会場係員が近寄ってきて

「出口をご案内しますから着いてきてくださいね」

と声をかけてくれたのです。

これは助かりました!と思い、係員に誘導されるがまま出口に向かいました。

 

「ここから外に出られますから」と係員が扉を開けて

私たちが建物から出された場所は

裏路地のような街灯も無い暗い場所だったのです。

 

そこには私たちの他にも

杖をついた体の不自由なご主人に付き添った奥様がいらっしゃって

係員に「こんな場所に出されても帰り道がわかりません。。(泣」と

必死に訴えていらっしゃいました。

 

これはあまりにもひどい対応だっ!

私も係員に文句を言ってやる!と息巻いたのですが

誘導してくれた係員の姿はもはやその場からドロンw

逃げたなこのやろぉぉ!

 

私たちは建物の中から放り出されたような印象。

 

ぐだぐだ言ってても仕方ないので私はジローくんをその場に待たせて

メイン道路まで走って行きタクシーを拾って

「車椅子の主人をスーパーアリーナの表玄関まで連れて行きたいのですが

 道がわからなくて困っています。距離が短くて申し訳ないのですが

 乗せてもらえませんか?」とお願いすると

運転手さんは快く引き受けてくださり

さいたまスーパーアリーナの表口まで

私たちを乗せて行ってくださったのです。

 

なんとその時のタクシーの乗車時間は5分。

車の移動時間で5分の距離は

車椅子を押しながら徒歩で移動したらどのくらいかかる場所に

私たちは居たのだろうか???

 

小田和正さんの音楽はとても素晴らしかったのですが

コンサート終了後の係員の対応が最悪ダー!

 

私たちと同じように暗い裏路地に放り出されていた

杖をついたご夫婦は大丈夫だったのかなぁ?

 

             。。。

 

今年2019年にも小田和正さんはコンサートツアーを行っています。

ITOくんから今回もチケット取れたよっという嬉しい連絡をもらいました。

めげずに今年も私はジローくんを連れてコンサートに行きますよ〜。

イベント会場の係員の対応ごときにめげてたら生きて行かれんっ!

ジローくんと共にたくましく生き抜いてやるぞっと硬く誓った

イベント会場での出来事でした。

 

 👇花実のコレいいね商品👇

今回は完全に趣味に走ってる商品のご紹介。小田和正さんのライブブルーレイです。ジローくんがとても元気をいただいてるコンサートです。

【花実&ジローの紹介 脳幹出血▶︎第1話】

https://873873.hateblo.jp/entry/2019/04/08/100213

 

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 経験した範囲のアドバイスはできるかもです。★

脳幹出血【第42話】▶︎ 元気の秘訣

ジローくんのお父様は御年88歳。

88歳とはとても思えないほどお体も脳も驚異的にお元気でいらっしゃいます。

 

元気の秘訣は

大事にしている果樹園と畑を生きがいにしていて

体を動かしながら毎年収穫を楽しみに管理されている事。

 

88歳のお父様がジローくんにこうおっしゃった。

「ジロー!生活は父ちゃんが稼いで養ってやるからゆっくりと体を直せよ!」

 

どう考えても88歳のお父さんに言われるセリフじゃないよなあ〜〜。

本来ならジローくんがお父さんに言う言葉ですよねえw(汗

 

88歳といえば介護されていてもおかしくない年齢なのに

まだまだ農業で稼ぐ気満々のお父さん。

私たちの自宅から車で1時間ほど離れた距離に住んでいますが

畑で採れた野菜やお米を軽トラにいっぱい積んで

定期的に通ってくれるお父さん。

いつも元気いっぱいでびっくりしちゃいます。

 

でも.....、高齢のドライバーの方の事故が年々増えています。

お父さんが車を運転して通って来るのは大変心配です。

ジローくんもとても心配していて

「俺が行けるようになるから待っててくれ」といつも話しています。

 

お父さんから学ぶ事は

生きがいや打ち込めるものがあると元気で暮らせるんだなという事。

 

私は仕事が好きで仕事が生きがいになっていますが

ジローくんにとって生きがいはなんだろ〜?

趣味は多くあれども生きがいになるような事って思いつかないなあ。

 

ジローくんが今後、没頭して打ち込める何かを見つける事ができれば

もっともっと違う暮らし方ができるかもしれません。

今からそれを探すのは困難かもしれませんが

私はその何かをジローくんと共に探していこうと思っています。

 

でもとりあえず今は

早く良くなって実家のお父さんに自分から会いに行く事。

これがジローくんの目標のようです。

 

 👇花実のコレいいね商品👇

お父さんが作業する果実園にいき日向ぼっこをして見学したり、アウトドアの際に役立っている大きめな座椅子のディレクターチェアです。椅子の座面が小さいとジローくんのように体幹が弱い人は疲れてしまいますがこの椅子は大きいのであまり疲れないようです。なるべく外の出て青空の下で美味しい空気を吸う為に購入しました。

【花実&ジローの紹介 脳幹出血▶︎第1話】

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脳幹出血【第41話】▶︎ 食事療法

ジローくんが倒れた時の血圧は225もありました。(泣

この数字じゃ....脳の血管が破裂してもおかしくないですよねえ....。

なんでこんなに一気に血圧が上がっちゃったのかなあ....。

 

ジローくんは普段から血圧が高めでしたが

健康診断をした際、お医者さまからは

「まぁ..身長も高いですし、様子を見るっていう事で大丈夫かと思いますよ。」

と言われておりました。

 

ジローくんはお酒、たばこが嫌いです。

倒れる前は野菜ジュースを飲だり食事の前にサラダを食べたり

食事に関しては女性のように細やかな気配りができる人です。

 

仕事で毎日忙しく食事が不規則な私に

「花実は野菜不足になってるから野菜を食べなくちゃだめだぞ」と言って

ポトフやシチューを作ってくれて、

いつも私の体調に気を配ってくれていたジローくん。

 

食事をする時間がめちゃめちゃで食べてる物も適当、

お酒も飲む私が倒れたのなら分かるんだけど....。

 

なんでジローくんが倒れちゃったのかなぁ???

 

あれこれ悔やんで振り返ってみても

倒れてしまったものは仕方ない><

ジローくんの1日もはやい回復を目指して前進するしかないのです。

 

今後は筋肉回復やコレステロール管理などを考えて

私がジローくんの食事に気を配らねばなりません。

 

野菜中心の食事にして

たんぱく質をバランスよく摂ることが良いと病院の栄養士さんから教えられ

いざ料理にチャレンジ!

 

お買い物に行ったら

温暖化の災害の影響で野菜がめっちゃ高いわ〜〜!(泣

高いスーパーのお野菜を購入しトボトボと家に戻ったら...

玄関前になにやら見た事がない袋が置いあったのです。

 

中を覗くと新鮮なぴちぴちのナスと共にメッセージが入っていました。

'' 畑で採れた野菜です。よかったらご主人に食べさせてあげてね〜 ''

 

なんとっ!

メッセージの主はお隣にお住まいのKUBOさんの奥様でした。

 お隣の奥様が我が家の玄関に野菜を置いて行ってくださったのです。

 

KUBOさんご夫妻はジローくんが倒れた年に

我が家が地域の自治会の係になっていたのですが代行してくださったり

普段からなにかとお世話になっているご夫婦です。

 

KUBOさんの奥様はその後もたびたび

ジャガイモ、りんご、シソの葉、大根、白菜など

ご自分の畑で採れた野菜や果物を玄関に置いて行ってくださり

我が家はいつも新鮮な美味しい野菜が食べられるようになったのです。

りんごの皮は食物繊維豊富でジローくんの便秘解消に役立っています。

 

KUBOさん、美味しい野菜と果物をいつもありがとうございます!

KUBOさんのおかげでお料理が苦手な私も

重い腰をあげて野菜中心の食事を毎日作っています。

 

周囲の人々から優しい手を差し伸べられ

助けられてばかりいるジローくんと私。

いつかみなさんに恩返しできる日がくるでしょうか?

今はなにもお返しする事ができませんが

いつか必ず....ジロー&花実が恩返しできるその日まで待っていてくださいね。

 

 👇花実のコレいいね商品👇

温暖化の影響で災害も多くなりジローくんのように体が不自由ですといざという時にいろいろ困る事があります。その一つがおトイレの問題です。防災グッツは早めに買って備えておくと安心ですよね。それと共に災害に襲われた時、ご近所さん同士の助け合いが必要になります。日頃から良い関係が築いておけるのはとても大事な事だと思います。

 【花実&ジローの紹介 脳幹出血▶︎第1話】

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脳幹出血【第40話】▶︎ 訪問リハビリ

 

訪問リハビリが受けられる時間は週に120分だけと、とても少ない。

20分を1単位とし

2単位40分で3回にわけて受けるか

3単位60分で2回にわけて受けられるのかということになりますが

我が家は1回40分で週3回受けることでスタートしました。

 

訪問に来てくださるのは

理学療法士作業療法士の方、計4人で1人ずつの交代になります。

 

その中の1人で作業療法士のZawaさんはジローくんと同じ年齢で

昭和40年代生まれの「昭和40年男」!

さすが同世代!リハビリ中にお話が弾んでとっても楽しそう〜!

お友達感覚で気楽にリハビリができるっていいですよね。

 

そんなZawaさんですが半年たった頃にボソっとこんな事を言い出した。

「実は、移動が決まりまして.....。このエリアの担当じゃ無くなるのですよ。」

それを聞いたジローくんと私は落胆を隠せない。

ジローくんに至ってはメソメソと泣いてるしっw

(この頃のジローくんは感情制御ができなくて泣き虫だったのです)

 

せっかく仲良くなれて心も打ち解け

リハビリに前向きに励んでいるのになんで移動なんかあるのだ〜!と

私は文句をブーブー申し上げましたが

Zawaさんだってどうしようもないですよね.....。

 

リハビリは人と人の心の支え合いでもあり

ロボットがやればいいというものではありません!

無残に引き裂く移動制度、もう少しなんとかしてください〜(訴

 

そうやって悲しい悲しいお別れをして

Zawaさんは「またいつか顔を出しますから」と言ってお帰りになった。

なんとも言えない寂しさがこみ上げてきました。

 

それから2週間後、訪問リハビリの時間がやってきた。

こんにちわ〜と玄関先から聞こえる声....。

その声の主はZawaさんだった。

その日はたまたま代理で我が家に来れたのだという。

ジローくんは大喜びしましたが

リハビリ終了後、Zawaさんと2回目のお別れが。

ジローくんは今回もまたウルウルっと泣き、涙のお見送り。

今度こそお別れだねぇ...。

 

そして1週間後のリハビリの時間。

こんにちわ〜と聞こえた声が....あれれ? またZawaさんだw

Zawaさんは体裁悪そうに「いあ〜また代理で来ちゃいましたぁ」だって。

 

うははw

Zawaさんってばw こんなに代理で来れるなら

移動ってあんまり関係ないやんかっ(笑

 

その後もたびたびZawaさんは顔を出してくださり

お別れに流したジローくんの涙を返せ〜〜と

涙の返済を請求しているジローくんと私なのでしたw

 

   👇花実のコレいいね商品👇

ジローくんとZawaさんの青春時代の情報が満載の雑誌です。特に面白かった号を4冊ご紹介します。アニメ、車、音楽とこの時代のものは本当にいいですよね〜。後世に残る名作ぞろいです。 

昭和40年男 2月号

昭和40年男 2月号

 
2018年3月号増刊

2018年3月号増刊

 
昭和40年男 2017年10月号

昭和40年男 2017年10月号

 
昭和40年男 2018年8月号

昭和40年男 2018年8月号

 

 【花実&ジローの紹介 脳幹出血▶︎第1話】

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脳幹出血【第39話】▶︎ 電動車椅子WHILL(ウィル)

ジローくんが自宅に戻って数ヶ月後

遠方に泊まりで出張をしなければならないお仕事が私に入りました。

期間は1週間。

 

ジローくんがその間、1人でお留守番などできるわけもないので

あれこれ考えた結果

私は根性を決めてジローくんをマイカーに乗せて

出張に連れて行く事に決めました。

 

仕事現場では私がジローくんの面倒を見れないので

自分で電動車椅子で動きまわってもらうようにと計画。

 

仕事用にちょうどいい電動車椅子が無いものかとサイトを見ていたら

発売したばかりで

グッドデザイン賞受賞のかっこいい車椅子WHILL(ウィル)というのがあった。

WHILL https://whill.jp/model-c

これは見た目が今までの車椅子と違って

かなりかっこいい〜!ジローくんも気に入り即問い合わせにGO!

 

介護用品屋さんに相談すると現在は取り扱っていないけれど

レンタル出来るように取り寄せてくださるというので

早速取り寄せてもらいました。

 

電動車椅子は歩道などを走る為

レンタルする為には専門家のご指導の元、路上練習が必要だというので

実際にジローくんが歩道や公園で試乗走行してみましたが

操作がとても上手だったので

安全とご判断いただき1発OKがもらえました!

 

このWHILL(ウィル)という電動車椅子

バッテリーがついているので当然ですが半端じゃなく重いのです。

3つに分解できる組み立て式で

1パーツ目15kg、2パーツ目15kg、3パーツ目20kg +バッテリー3kgあります。

 

車椅子が重くて持ち運びができないことは

普通の車椅子で経験済みですので

今回は運送屋さんにお願いし

仕事現場まであらかじめ送りつけておいて使用する事にしましたが

この商品持ち運び用に梱包ケースもなにも無いので

配送用にダンボールを注文し梱包するだけでも重くてかなりの手間。

そして送料が日本の本土内の往復で2万4千円ほど。

めっちゃ高っけぇ〜w

 

仕事現場まで無事にジローくんと私も到着し

早速ジローくんが電動車椅子に乗り込み

広い空間で快適に動き回っていましたが

ホテル内のエレベーターに乗り込む時人を避けて乗り込んだら

電動車椅子についているサイドパネルをずるずると壁に擦って

思いっきりド派手に車椅子に傷がついちゃいました。(汗

 

このサイドパネル、素材がプラスチックでデザインをかっこよく見せる為に

少し膨らんでいるんですよね〜。

しかも、介助者の手押しハンドルが無いので

微妙な細かい操作を車椅子に乗っている患者さんがしなければなりません。

これは非常に使い勝手が悪い。

かなり操作が上手なジローくんでも

狭いエレベーターの中ではどうしても壁に当たっちゃいますよっ!

これは不可抗力だなぁ。

 

そしてその後、車椅子操作をしているジローくんと

私が並んで2人で人混みの中を移動していた時の事。

右方向に向かおうとした私の意思と反対に

ジローくんが左に向きに車椅子を操作したのです。

その瞬間、体重70キロのジローくんを乗せた

重量53キロの車椅子のタイヤが私の足に乗りあげ

私の足の爪がみごとに砕けたっっw 痛すぎるぅ〜(泣

 

この車椅子を借りる際

ご指導してくださった専門家の方はジローくんが安全に操作する技術と

路上での注意を教えてくださったのですが

そこにつきそう介助者への注意事項は一切ありませんでした。

この商品の場合

介助者は車椅子操作をしている人の横を歩くのは大変危険な事で

後ろを歩かなければいけなかったのです。

車椅子メーカーの取扱注意にもこういった事は一切記載されておらず

今後同じ車椅子を使用される方にわたしたちと同じ事故が起こらない事を

ただただ願うのみです。

 

そしてデザインの見た目の良さの追求が

使う人の使いやすさに繋がっているのかも疑問でした。

 

1、重すぎて取り扱い費用がかかりすぎる。

2、傷がつきやすい。

3、介助人が操作できない。

4、介助人に危険がある。

多くの問題があるこの商品、、う〜むこの車椅子がグッドデザイン賞かぁ...。

 

この時1回の使用のみで私たちはこの車椅子を

レンタル屋さんにお返ししました。

 

私も1人のデザイナーとしてデザインとはどうあるべきなのか

この車椅子を通じて考えさせられる出来事でした。

 

   👇花実のコレいいね商品👇

ジローくんが自動車で長距離移動する際、腰が痛くなるので体幹を安定させる為に腰ベルトを使用しました。ベルトを使用すると腰に痛みが出ずに快適に車での移動ができました。長時間の車移動の際、運転手さんがつけてもいいかとおもいます。

 【花実&ジローの紹介 脳幹出血▶︎第1話】

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脳幹出血【第38話】▶︎ 筋肉トレーニング

いよいよジローくんが自分で歩く為の筋トレが始まりました。

歩行する為には脳の回復はもちろんですが

それを動かす体の筋肉も戻さなければ歩く事ができません。

長い間食べていなかったのでガリガリに痩せたジローくんにとって

自分で歩くという課題はかなり至難の技。

 

でもスポーツジムのトレーナーM先生が

レーニングを始める前にこうおっしゃった。

「絶対にあきらめないぞ!!

 必ず杖なしで自分の脚で歩くんだっ!

 私は最後まで諦めませんよ!!私についてこれますか?」

 

ジローくんと私はその気迫に押されるように

「は、はいっ!! 頑張ります!」と答えた。

 

ジローくんのスポーツトレーニングは早朝6時から始まります。

M先生は患者さんをとても多く抱えていらっしゃる為

ご自身のスケジュールが毎日いっぱいで大変忙しく

この時間しかジローくんの訓練予定を入れられなくて

朝早くからトレーニングのスケジュールを組んでくださったのです。

 

             。。。

 

寒くなりはじめた朝の事。

冬の到来が間近でいつもよりその日はひときわ寒く

道路が凍結すると危ないのでジローくんと私は

朝6時からのトレーニングに備えて早めに家を出て

5時20分にスポーツジムの駐車場に到着しました。

 

私たちは駐車場で待っているつもりだったのですが

すでにスポーツジム内に灯がついておりM先生がいらっしゃる様子。

そ〜とジムに入ってみると

ひろーい何十畳もあるトレーニング室はぽかぽかと暖かい.....。

 

この時私とジローくんははじめて気がついたのです。

 

M先生はたったひとりの早朝トレーニングのジローくんの為に

朝4時に起きて自宅を出て5時にトレーニング室に入り

いつもお部屋を温めていてくれたのです。

 

その事実を知って私は涙がこぼれました。

 

M先生に、

「4時に起きていつもここで待っててくれていたのですか?」と尋ねると

M先生は

「いあ〜たいしたことじゃありませんよ」と

まるで仏のような顔いっぱいの優しい笑顔でこうおっしゃった。

 

M先生の患者さんに対する想いはとても暖かくて力強い。

人はお仕事に対して見返りを求めます。

多くの人はその見返りが給与だったり出世だったりするとおもうのですが

M先生の場合は自身への見返りを ''ジローくんや他の患者さんが回復すること'' と

考えているのだと思います。

M先生の慈悲深い笑顔をみていると本当に仏のようで

優しい人やいい人には多く出会いましたが

''仏のような人'' はM先生が初めてです。

 

現在ジローくんの歩行はだいぶ回復していて

杖なし歩行まであと一歩のところまで来ています。

ジローくんはきっとM先生の元で杖なし歩行をしてくれるでしょう。

私はその日までジローくんの片足になってがんばりたいと思います。

 

   👇花実のコレいいね商品👇

健康の為、歩く為にわらじはとても体にいいそうです。スポーツジムのM先生から頂き私とジローくんもマイわらじを持っています。 スリッパはへん平足になったりするらしいのでみなさんもスリッパのかわりの室内履きに布わらじをお試しくださいっ!

  【花実&ジローの紹介 脳幹出血▶︎第1話】

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脳幹出血【第37話】▶︎ 病中のヘアーカット

今回はジローくんのヘアーのお話です。

元気だった頃のジローくんの髪型は濃茶色でふさふさな癖っ毛の短髪でした。

病気になってから髪の毛にまったく関心が向かなかったので

気がついた時には、ロン毛になっちゃってました...。

まぁ抜けるよりは伸びてボ〜ボ〜の方がいいかなと思いますが

さすがに伸びすぎちゃいましたねえ。

....と同時に私もひたすら病院通いの日々でジローくんと同じく頭ボ〜ボ〜w

夫婦揃ってトホホな状態w

 

病院に入院していた頃、院内に床屋さんがあり

ジローくんと私は

床屋さんから出てくる患者さんのカットの仕上がりを見ていました。

1人目のカット終了。

その人はジローくんよりちょっと年上かなというくらいのおじちゃんでした。

ずいぶんとさっぱりしましたね〜という仕上がり具合。

切りすぎ感ありありですなぁw

 

その後 少し若めの女性、お婆ちゃん、お爺ちゃんと

続々とカットを終了して床屋さんから出てきたのですが.....

床屋さんから出てくる人全員が

1人目のおじちゃんとまったく同じ頭にっっ!

老若男女問わずみ〜んな同じ〜っ

後頭部から見ると5つ子状態っっっw

 

それを見ていたジローくんは

「やだ、俺ぜったいにこの床屋だけはやだっっ」と私に力一杯主張。

私もその意見に素直に同意しましたw

 

そんなこんなでジローくんは入院中の8ヶ月間

髪の毛が伸び放題だったわけです。

 

退院して自宅に戻ってからしばらくして

ジローくんが元気だった時に通っていた美容室のオーナーITO君から

1通のメールが届きました。

(ITO君は私の中学の時の同級生なのです)

 

''ジローさんと花実さんの髪の毛、だいぶ伸びちゃってませんか?

  来週時間がとれそうなので自分がご自宅に伺って

  お二人の髪の毛をカットしようかと考えているのですが

  ご都合いかがですか?''

 

なんと!気の利いたタイミングのよいメール!

そうなんです!かなり困っていました。ジローくんと私のロン毛。

要介護5のジローくんは退院当時

体幹麻痺があり椅子に座るのが困難だった為

美容室に行かれませんでした。

 

ITO君のお言葉に甘えてヘアーカットをお願いし、

彼は高速を使って片道1時間の距離にある我が家にわざわざ来てくださり

私たち2人の髪の毛をカットしてくれました。

 

9ヶ月ぶりのカット、かなりすっきりしたぁぁ〜!

腕のよいITO君のカットは仕上がりも大満足!

 

その後もITO君は何回か家に来てくださり

ジローくんと私の髪の毛をカットしてくれたのです。

 

現在はジローくんの体幹が安定し

美容室の椅子に長時間座る事が可能になったので

ITO君のお店に通う事ができるようになりました。

これから先の人生、髪の毛にちゃんと関心が向く生活をしたいものです。

 

病中のヘアーカット本当にありがとうございました。ITOくん!

これからはジローくんと2人でお店に通いますのでよろしくねっ

 

   👇花実のコレいいね商品👇

美容師ITO君からオススメしていただいた男女兼用で使える育毛効果のあるシャンプーです。お薬などで髪の毛が薄くなったりするので髪の毛に関しては病後神経を使っています。入院中もジローくんはこのシャンプーを使用していました。おかげで抜け毛も白髪も無くふさふさ頭を維持しています。

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 【花実&ジローの紹介 脳幹出血▶︎第1話】

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